io EUPHONIUM 1070S

 臺灣のメーカー、ジュピターの高級ブランド「io」。平成15年のニューモデルである。
ボア:14.5mm
ベル:275mm
ピストン:4ピストン(第4ピストンサイド式)
ウォーターポット装着(金メッキ)
イエローブラス
シルバーメッキ仕上げ

*スペックおよび畫像は、(株)グローバルのホームページより引用

 【外觀、仕樣】

 樂器の外觀は、ヤマハのYEP−621Sにそっくり。構へやすく、コンペンセイティングシステムではないせいか、かなり輕い。ボディーは銀メッキだが、ピストンのボタン、シリンダーの上下のキャップ、ウォーターキイなどが、金メッキにされてゐる。また、ウォーターポットは、ピストンの竝びに沿って、弧を描いてゐるのが、ちょっとオシャレ?(笑)

 【音色、音程】

 音色もヤマハに近く、クリアーで太い。音程や音の出だしに、神経をすり減らすことなく演奏出來るといふのは、實に有り難い。もう少し音が細身であれば、ジャズで使用したいところ。今風の音を求めてゐる人には、かなりお勸め。多くのバンドでは、どちらかといふと、この手の音が好まれるだらうから、これから樂器を買ひたいといふ、中、高、大學生は、無理して鳴りにくいコンペの樂器ではなく、まづはこの樂器でのびのびと演奏すると良いのではないかと思ふ。

 【攻略法】

・ピストンのバタバタした音 → クッションのフェルトをベッソンの特性フェルトにするだけで、相當輕減されさうだ。

・ピストンのボタンがやや大きく感じられる → 他社のパーツに交換するなどして、對應したい。

・テューニング下のGが、やや高い → 一番ピストンの抜き差し管を少し抜くと、矯正される。他社にありがちな、テューニング上のCが低いといふことがないので、この方法が有効。第3ピストンを使ふ手もある。

 【こぼれ話】

 本家ジュピターには、EP570といふのがあり、外觀が非常によく似てゐる(io 1070S よりも、ベルが大きいが)。グローバルのホームページには掲載されてゐないが、JUPITERの英語版カタログには掲載されている。このモデルを基本に io 1070S が開發されたのかも知れない。

ボア:14.5mm
ベル:280mm
ピストン:4ピストン(第4ピストンサイド式)
イエローブラス
クリアラッカー、または銀メッキ仕上げ

 ちなみに、ヤマハのYEP−621Sは、

ボア:14.5mm(第4ピストン16.8mm)
ベル:280mm
ピストン:4本ピストン(第4ピストンサイド式)
ベル:イエローブラス
銀メッキ仕上げ

*畫像は、ヤマハ(株)のホームページより引用

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15.7.30 Hidekazu Okayama